ワクチンの有効性は無い(?)

以前、お話したことですが、私が「ワクチンは効かない」と確信を持ったのは、2021年12月6日号の日経ビジネス「ワクチンだけでは説明できず」の記事を読んでからです。この記事には世界各国の感染者数の推移と、ワクチン接種の推移が重ねて表示されています。そのグラフでは、どの国でもワクチンを打つ前の感染者の線と打った後の線に変化がありません。ワクチンは感染者の増減に影響を与えていないのです。ということは、「ワクチンは効かない」と言う結論になります。


ところが、あるHPには「ワクチンの有効性は95%」と書かれていて、計算式まで載っていました。数字は分からなかったのですが、別のHPに数字が載っていました。検査人数は43500人で、ワクチンを打つ人と、打たない人(プラセボ)半々に分けて、実行したところ、ワクチンを打った人の中から8人の患者、打たない人から162人の患者が発生したとのことです。計算式は 打った人の感染率を打たなかった人の感染率で割って、1から引いて100を掛けるというものです。この式がおかしいと先に書いてしまいましたが、別のアイデアで計算しても同じ結果になったので、式そのものは間違っていないようです。


さて、最近の数字を入れて計算してみましょう。先日見つけた野中先生のHPに厚労省の発表した統計が載っています。各年齢層ごとの数字がありますが、全部載せるのは大変なのでその一部の計算結果を報告します。今年(1/17-1/23)、65歳から69歳までの日本人のうち、ワクチン未接種者でコロナになった人は 1530人、未接種者全体は 901632人。ワクチン接種者でコロナになったのは 3412人、接種者全体は 7177475人 となっています。これを先の有効率式に当てはめて計算すると 71.98% となります。95%からかなり下がっているとはいえ、まあまあの数字です。おそらく、こういう数字なので専門家は「ワクチンは効かない」とは言わないのでしょう。


ではなぜ第5波が来ることをワクチンは止められなかったのでしょうか。第5波の到来した昨年8月ごろ、各国ともワクチン接種は進んでいました。集団免疫達成と言える60%近くになっていました。しかし、ワクチン接種率とは関係なく、突然、感染者数が増え始めたのです。その頃のワクチン有効率は80%か、70%かわかりませんが、当然70%以下ではなかったはずです。それにも関わらず、感染者数が増加した。同じことが今年の第6波についても起きています。
これは感染症学者にとって困った現実ではないでしょうか。ワクチンが効かなかったから感染が拡大したのではありません。ワクチンは70%の有効率があるのです。それにも関わらず感染拡大を防げなかった。それはなぜなのか?これはとても難しい問題です。


ロックアウトも、自粛も、三密を避けることも、マスクも、感染拡大を防ぐことに失敗しています。そして、この失敗した対策を遂行するために政府は100兆円以上の予算を投入しています。今後も、新型コロナのような感染症は必ずやってきます。もしかすると毎年やってくるかもしれません。そして、同じ失敗を繰り返すのでしょうか。それだけは避けなければなりません。


老人の生命を守ることは大切です。しかし、そのために経済を止め、若者にワクチンを打たせ、100兆円の資金を投入するというのはいくらなんでもやりすぎではないでしょうか。専門家の責任はあります。政府の責任、その他、多くの責任者がいるでしょう。しかし、まずは国民が冷静になって、悟らなければなりません。人類は過去何百万年もの間、感染症と共存してきました。これからも共存してゆかなければならないのです。感染症の種類によって対策が異なるのは当然ですが、過剰な対策は良くないことを大原則とし、また、教訓として残しておかなければなりません。